準備にやりすぎはない。
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慶野:佐藤さん、今日はよろしくお願いします。1年目のときは私のブラザーとして、同じチームで隣の席でいつも一緒でしたが、今はチームも離れてしまい少し寂しい思いをしています(笑)。今日はメディウェルのコンサルティング営業について、私と二人でお話しできればと思っています。佐藤:よろしくお願いします。慶野さんはもう立派な先輩になったと思うけれど、2年目を迎えて仕事において普段どんなことを心掛けていますか。
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慶野:
私は佐藤さんに教えていただいた通り、キャリア相談でお問い合わせいただく医師と初めてお会いする際は、時間が許す限り、事前準備をするようにしています。最初にいただける情報は現職の勤務先、(内科、外科などの)専門性、今後希望している勤務スタイル、エリアなどといった限られたもの。今後、どういったキャリアプランがベストな選択に繋がるのか、現時点で断定することはできませんが、様々なストーリーを想定することは可能です。「この先生がこの病院に勤務したとしたら、こんなスキルアップが可能になる」「いやいや、このクリニックだったら、大きくQOLの向上が図れる」など、どんなニーズにも応えられるように、考え付く限りの提案を行えるような医療機関情報は用意して臨んでいます。
佐藤:
事前に準備し過ぎということはないから、今の取り組みはとてもいいと思う。私自身も先輩から『仕事は準備が8割』と教わってきた。だから、先生の考えを共有するために著書があればそれも読んできた。出版物を執筆している先生は思いのほか多く、その先生が持つ医療への想いが事前に知れたという事は大きかったね。新人時代は準備が大事と言われても、何をどこまですればいいか見当もつかないし心配性だから、考えつくことは全部やった感じかな。
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慶野:著書まで読んでいたのですか!さすがです。私はまだそこまでできていません。ですが、一人で任される仕事が増えるにつれ佐藤さんの考え方や取り組みの理解が深まってきたような気がしています。その一つが先ほど私が実践していた「ストーリー想定」を更に発展させた「希望外のキャリアプランを含めた仮説立て」です。
佐藤さんは先生のキャリアシートに書かれた希望する診療科目だけでなく、別の科目や働き方の可能性を探ってご自分で仮説を立ててから面談をしていたのが印象的でした。当時の私は先生の目先の希望を叶えることで精いっぱい。他の可能性、選択肢を探る発想がまったくありませんでした。佐藤:1年目なんて、みんなそんなものだよ。選択肢のバリエーションは先生のためであり、自分のためでもあるんだよね。一択しかなければそれを断られたら話が進まないし、複数あったとしても的外れな提案だったら同様のことが起きてしまう。だから、キャリアシートをよく読み、様々な情報を収集し、人となりをある程度理解した上で選択肢を用意することが重要。
私も入社2年目くらいまでは準備が不十分なまま面談をしてしまい、うまくいかないことが多かった。でも、失敗を重ねてきたことで、今のスタイルが確立できたのだと思う。